電気工事において、配線作業は必ずといっていいほど発生するものです。電気の通り道となるのがケーブルですので、配線によって機器間をつなげることになります。意外と多くの種類があることや、どのような作業内容なのかご存じない方も多いでしょう。

そこで今回は、電気工事における配線作業の種類や注意点についてご紹介いたします。業者に依頼する方もぜひ参考にしてみてください。

電気工事の配線作業の種類

電気工事の配線作業ですが、代表的な種類としては以下が挙げられます。

テレビ

まずは、テレビの配線作業です。テレビの電波を受信するためのアンテナから、室内のテレビを接続するために行われる配線作業となります。基本的には、屋根裏部分にて配線されることが多いです。

この配線がされていることによって、室内のプラグ差込口からケーブルでテレビと接続するだけで、簡単に映像を受信できます。マンションなどの集合住宅ですと、配線作業も複雑かつ広範囲となるでしょう。

LAN

パソコンなどをインターネット接続するために行われるのが、LAN配線です。終端装置と呼ばれる機器からルーターにつなげて、そこから各機器へと分配するのが基本となっています。
配線作業自体は資格がなくても誰でもできるため、ご自身で行われる方が非常に多いでしょう。ただし、天井や床下を経由した見えない配線をする場合には、業者に依頼するケースが多い傾向にあります。

インターホン

玄関の扉の横や門へ設置することが多いインターホンも、配線が伴う電気工事です。ただし、無線と有線の2タイプが存在しており、配線が必要なのは有線タイプとなります。無線の場合でも、室内での配線が発生することもあるでしょう。オートロック式のマンションなどの場合には、配線が非常に複雑となります。

コンセント

コンセントは、配線が必要となる代表的な電気工事といっても過言ではないでしょう。天井裏から壁内部で配線を行い、室内では差込口部分を壁面に取り付けることになります。増設や構成の変更などの際に行われる作業です。

電気工事の屋内配線作業の内容

電気工事の屋内配線作業ですが、内容としては以下の4つが挙げられます。

事前準備

まずは、配線作業をするための事前準備から取り掛かります。照明やコンセントなど、配線工事のための目的となる場所を決めなければなりません。その後、無駄なく適切に配線するための配線図を作成することになります。無計画に作業を始めると失敗につながる恐れがあるため、準備は非常に重要です。

天井裏などへの配線の固定

作業開始でまず行うのが、天井裏などへの配線の固定です。電気供給の大元となる電線を、まずは室内へと引き込まなければなりません。基本的には、天井裏に固定することが多いです。根太や梁に対してしっかりと固定します。専用の金具を使うことで、難なく作業が完了します。

配線の分岐

配線の分岐も、ほとんどのケースで発生する作業です。室内には少なからず複数の部屋が存在しているかと思いますので、電線からそれぞれの部屋へと配線するための分岐を行います。現在ではコネクタを使用することで、ケーブルを剥くだけで簡単に分岐が可能となっていますが、以前まではケーブルをより合わせることで分岐させていました。

室内の必要な場所に接続

最後に、分岐させた配線を室内のコンセントや照明器具のソケットなどに接続することで配線作業は完了です。

電気工事における配線作業の注意点

電気工事における配線作業の注意点として、有資格者でなければできない点が挙げられます。作業に関する知識があれば、誰でもやっていいわけではありません。電気工事や配線作業には感電のリスクが存在しているため、法律によって有資格者でなければ作業をしてはならないと決められています。

電気工事士などの国家資格をはじめ、いくつかの種類が存在しています。工事内容によってどの資格が必要であるかは変わるため、ご自宅の配線作業のためだけに資格を取得するのは得策とはいえないでしょう。LAN以外の配線作業でしたら、業者に依頼して対応してもらうのがおすすめです。
また、素人の方は一切の作業をしないようにしましょう。配線は業者におまかせする場合でも、たとえばコンセントのプレート部分を取り外すなどの作業や、簡単な調査をご自身でしようとするケースも少なくありません。その時点で危険が伴っていることを自覚しなければならないでしょう。大丈夫だろうという油断が命を危険にさらしてしまうことになります。確認も業者の方にお願いするべきです。

まとめ